こんな悩みを解決
- テレビ業界の役職ってどんな物があるの?
- 役職事に何の仕事をするのかを知りたい
- プロデューサーや総合演出になるまでのステップは?
以上の悩みを解決出来る記事を用意しました!
テレビ業界で10年以上働いている僕が実体験を元に、各役職をわかりやすいように解説していきます!
テレビ業界で働こうか悩んでいる方は、ぜひ読んでみてくださいね!
番組制作スタッフ一覧
テレビ番組の制作スタッフを役職事に順位でグループ分けすると、全部で6段階に分かれます。
- 編成
- プロデューサー
- 演出
- ディレクター
- 制作進行/AP
- AD
また、プロデューサー1つをとっても役割などで呼び名が異なるので、次の項目から細かく説明していきます!
編成
「初めて聞いたけど、編成って何の部署?」
と思う方も多いと思います。事実、自分もテレビ業界に入るまではプロデューサーが1番えらいと思っていました。笑
編成の役割を簡単に説明すると、“番組表を作る”これが彼らの最大の仕事になります。
編成の具体的なお仕事
具体的に編成の仕事を細分化すると・・・
- 企画立案
- 番組タイトル
- 放送時間
- 番組制作費の算出
- 番組の存続決定
など、主な業務が5つに分けられます。
なぜ編成という役職がテレビ番組を作る上でトップなのか?
その最大の要素は、番組のスタートや終了の決定権を持っているからになります!
極端な例で説明すると、放送すれば高視聴率間違いなし!と誰もがうなずくような企画でも編成がOKを出さなければスタート出来ませんし、
全国民が毎週オンエア時にその番組を見ていようと(視聴率100%)編成が首を縦に振らなければ終了してしまいます。笑
テレビ業界では編成は通称“神”と崇められる尊い存在です。
プロデューサー
プロデューサーと言ってもその業務によって様々な呼び方があり、
ゼネラルプロデューサー(GP)/エグゼクティブプロデューサー(EP)
- プロデューサーの最上級の役職。日本語で言うと、製作総指揮や制作統括。
チーフプロデューサー(CP)
- プロデューサーを束ねる上級の役職。
プロデューサー(P・制作P・キャスティングP)
- 総合演出の要望に対して、可能な限り(予算的に)答える仕事
大きくは上記の3つに分かれます!
ゼネラルプロデューサー&エグゼクティブプロデューサーのお仕事は?
ぶっちゃけ言うと、何もありません。笑
なぜなら、チーフプロデューサー以下がそれぞれの職務を全してくれさえすれば、
番組の進行上何も問題が無いからです。
もちろん、局や人によって関わり方は様々で、中には積極的に番組制作に関わる方もいますが、
基本的にはこのポジションの方がいなくても番組は成立します。
強いて言えば「責任を取る事」これが最大の仕事になります。
一般企業で例えるなら、“会長職”というのがわかりやすいのではないでしょうか?
チーフプロデューサーのお仕事は?
チーフプロデューサーのお仕事は、
各プロデューサー担当している業務がスムーズに問題無く進行しているかをチェックする事。
なので、基本的に毎日行わなければいけないタスクはありません。
部下のプロデューサーが優秀であれば、ゼネラルプロデューサーやエグゼクティブプロデューサーと同じように、
進捗の確認程度で何にもする事はありません。
一般企業で例えるなら、“社長職”になります。
プロデューサーのお仕事は?
プロデューサーの一番重要な仕事は、番組を作る上で各ポジションに人を用意する事。
- 編成
- プロデューサー
- 演出
- ディレクター
- 制作進行/AP
- AD
最初に説明した6つのポジションの内、
編成を除く5つをプロデューサーが番組の規模に合わせて人を揃えます。
各ポジションに何人の有能な人材を配置出来るか?プロデューサーの手腕が問われる所です。
- 出演者キャスティング
- 予算管理
- ナレーションチェック
- 取材先企業とのやりとり
などなど、プロデューサーの業務は多岐に渡る為、
ゴールデン番組の規模にもなると4〜6名程のプロデューサーが参加する事もあります。
演出
演出とはディレクター職最上位の役職でもあり、番組を面白くする事に関しての決定権を持ちます。
ディレクターを目指すADにとって、長きに渡る出世戦争のゴールと言えるでしょう。
役職上、番組の責任を負うのはプロデューサーの為、ランク付け的には演出より上位に置きましたが、
実務的な事から考えるとプロデューサーと同じランクの役職です。
映画やドラマで言うと“監督”のポジションにあたる役職ですね!
また、番組の規模によって総合演出・演出と2枠に分かれて業務を分担する場合もあります。
総合演出のお仕事は?
総合演出の最大のメリットは、「自分がしたい! 描きたい!」と思った演出内容を誰にも邪魔されずに遂行出来る事。
映画でも監督の演出に逆らうスタッフはいませんよね。笑
- 人手不足
- 番組予算が低い
- 放送までのスケジュール
などなど、番組を制作するという事は様々なハードルがありますが、
自分が演出したい面白い番組内容をいかに視聴者にわかりやすく届けるか?
何にも囚われず、この1点のみを考え続け、追求出来る事に総合演出の良さがあります!
演出のお仕事は?
番組内に演出というポジションが1つしかない場合は、総合演出と同じ業務内容となっています。
番組の規模から2手に分かれる場合は、総合演出と前半後半で番組内のコーナーを分担したり、
総合演出の意向を聞いてチーフディレクターとの橋渡し役にもなります。
ディレクター
皆さんに一番馴染みがある業種のディレクター。
チーフディレクター(CD)
- 各ディレクターを束ねるディレクター職の上級の役職。
フロアディレクター(FD)
- 収録(スタジオ)専門のディレクター
ディレクター(D・ロケD・コーナーD)
- 一般的なディレクター。ロケから編集まで幅広くこなします。
大きく分けると上記3つに分類されます!
チーフディレクターってどういうお仕事?
チーフディレクターの仕事は名前の通り、各ディレクターのまとめ役。
演出の意向を汲み、各ディレクターにその内容を落とし込む事が最大の仕事です。
番組にもよりますが、基本的にはロケや編集には動向せず、あくまでディレクターの後方支援に徹します。
その変わり各ディレクターのロケ台本チェックや、オフライン(編集)チェックなど、
演出目線で方向性がぶれていないか指示していきます。
フロアディレクターってどういうお仕事?
フロアディレクターは、収録(スタジオ)専門職の為、基本的に会議・編集・ロケ等には参加しません。
収録前に行われる制作打ち(収録の進行を確認する打ち合わせ)と本番の収録のみ参加します。
また、番組によってはチーフADからディレクターに昇格したばかりの人が担当する事も多いです。
チーフADは演出のもとについて細かい制作的動きの指示を受け、
全てのコーナーを把握している必要がある為ベストなポジションなのです。
ディレクターってどういうお仕事?
ディレクターの仕事はズバリ、物語を作る事。
これがディレクターの最大の仕事になります。
例えば演出から「○○が選ぶ!中華料理のTOP3」という企画の内、1つの中華料理店を任されてた場合は・・・
- 何の料理を紹介する?
- 食べる順番は?
- 出演者は?
- 撮影のスタート位置は?
- 誰が進行する?
- どうやって料理を美味しく見せる?
などなど、実際のロケのときの段取りを決めたり、
編集の際いかに紹介する物が魅力的と視聴者に映るのか?等、細部の演出を考えるのがディレクターの仕事です。
ディレクターの具体的な仕事内容
具体的に編成の仕事を細分化すると・・・
- コーナー案(ネタ)を考える
- 台本作成
- ロケ
- オフライン(PC上での編集)
- テロップ入れ(画加工)※エディターがサポート
- MA(音を入れる)※ミキサーがサポート
など、主な業務が6つに分けられます。
演出やチーフディレクターのポジションよりも実働がかなり多いため、皆さんが想定しているより過酷な環境です。
しかし、ADと違い番組の演出に参加出来る権利があるので、
テレビ業界を目指すならまず最初に目指したい役職と言えます!
制作進行/AP
本来制作進行やAPは全く別のポジションなのですが、ランク的には同じ位置なのでこの順位になります!
また、プロデューサーを目指すには制作進行やAPは避けて通れない役職になります。
制作進行ってどういうお仕事?
制作進行とは、基本的にチーフADと変わらない仕事内容になります。
強いて言うなら、チーフADの業務が膨大なので一部をサポートする形でしょうか?
上記の事から、2時間番組の特番など規模の大きい番組の場合、
制作進行のポジションは比較的多いですが、通常のレギュラー番組などの場合はチーフADが兼ねる場合が多いです。
APってどういうお仕事?
APとはその名の通り、プロデューサーのアシスタント役が主な業務になります。
- 出演者キャスティング
- 予算管理
- ナレーションチェック
- 取材先企業とのやりとり
プロデューサーの基本的な仕事である上記のサポートがメイン。
ADとは違い、取材先企業とのやりとりやキャスティングの業務に関われるのが最大のメリットになります!
AD
それでは最後に、テレビ業界に入って一番最初に通るポジションであるADについて解説していきます!
チーフAD(CAD)
- 各ADを束ねる、AD職最上級の役職。(次のディレクター候補)
ネタチーフAD(FD)
- ネタ(コーナー)担当のAD
AD(AD・ファーストAD・セカンドAD)
- 一般的なAD。基本的にはディレクターではなく、ネタ担当のADから仕事をもらいます。
大きく分けると上記3つに分類されます!
チーフADってどういうお仕事?
チーフADの仕事は、番組内で一番大変と言われるポジション。
チーフとしてADを統率する事はもちろん、
- プロデューサー
- 演出
- ディレクター
- 制作進行/AP
その他外部の番組スタッフである技術・美術スタッフなどとも連絡を密に取り、まさに番組内の屋台骨と言える役職。
各役職のスタッフが、番組の進行を随時チーフADに確認をするので、チーフADが潰れると番組も崩壊します。笑
また、なぜそんな大変なのに頑張れるのか?と思っている方も多いと思います。
答えは、次のディレクター候補として接してもらえるからになります。
むしろ、チーフADを経験せずにディレクターに昇格する事はありえません。
逆に言えば、番組全体を仕切れる能力があるからこそ、ディレクターもこなせる。という事ですね!
ネタチーフADってどういうお仕事?
ディレクターとADは一緒に行動する物という考え方は正しいのですが、
業界に入りたてのADは企画やコーナーはもちろん、
テレビを放送するというシステムや流れを把握していない為、基本的にはディレクターと話す権利はありません。
そこで、ディレクターと話せる(言われた事が理解出来る)権利があるのがネタチーフADです!
基本的にはディレクターと相談しロケや企画(ネタ)の進行を手伝い、
手が回らないと平のADを使いロケのスタンバイを進めていきます。
ADってどういうお仕事?
ADの仕事は多岐にわたります。
- リサーチ
- 各映像仕様許諾
- 撮影場所の下見
- 撮影スケジュール作成
- 先方との連絡&打ち合わせ
- 小道具の買い出し
- 機材の発注
- 技術・美術スタッフとの連絡
- 撮影素材の管理
- 収録テープの手配
- 編集素材の発注
- 収録スタンバイ
- エキストラ等のキャスティング
などなど、やる事なす事いっぱいです。笑
収録やロケのスタンバイにおいて、細部まで活躍するの基本的なADの役割です!
まとめ:テレビ番組の役職は大きく分けて6つ(制作部門)
テレビ業界の役職についてまとめると以下の通り!
ココがポイント
- 主な役職は編成・プロデューサー・演出・ディレクター・制作進行/AP・ADの6つ
- 制作部門のゴールはプロデューサー、演出部門のゴールは総合演出
- 実はチーフADが一番大変
ぜひこの記事を活かして、自分のキャリアアップの進路に役立ててみてください!
でわでわ